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2013年10月 5日 (土)

「1.714…倍返し」で働いています

『半沢直樹』が流行っていた頃、僕はサバティカル期間にあって人と会う機会も少なく、流行語となった「倍返し」という言葉を使う機会がなかったので、今頃になって、人目を憚らず「いまさら」感たっぷりで「倍返し」という言葉を使っています。みなさん、苦笑されていますが。

「サバティカル明け、倍返しで働きます。」と言ってしまった手前、ちょっと今学期の計算をしてみました。今学期、僕は大阪大学だけで学部8コマ+院4コマ=12コマの授業を受け持っています。(ただし豊中の文学部でのリレー講義はのぞきます。ほかに神戸大にも今学期はいきます。)僕の所属する部局では通常5コマ+2コマ=7コマなので、「倍返しで働く」ということならば14コマなのですが、正確には通常の1.71428571428571…倍増しで授業をしていることになります。客観的に見て、旧帝国大系の国立大学の常勤教員としては考えられないコマ数の多さだと思います。(常勤教員の場合、給与はコマ単価で計算はされませんので、コマ数の多少にかかわらず給与は同じです。)

今回の僕のサバティカル取得については、昨年度に旧大阪外大・旧世界言語研究センターから言語文化研究科に組織再編された者にははじめて導入された制度で(…サバティカルはそれまで憧れの制度でした…)、それゆえテストケースの意味あいが濃く、制度運用の問題を明らかにする目的もありました。現状で大阪大学あるいは僕の属する研究科から代講の非常勤講師代は一銭も措置されていません。(スウェーデンに二ヶ月研究滞在しましたが、その出張費についても一銭も措置されていません。別に科研費のような大学外部の研究資金があったので、それを旅費の一部に充てることができましたが。)サバティカル運用は部局単位で異なるので、大阪大学でも他の部局の事情は異なるかも知れません。(僕は、自分の個人研究費の全額投入とスウェーデン語・デンマーク語専攻の同僚の皆さんの個人研究費から資金カンパを頂いて、なんとか2コマ(2二人)の非常勤講師を頼むことができました。スウェーデン語・デンマーク語の同僚のみなさんのご理解には、心から感謝しています。)

スウェーデン語や北欧史は日本でも学べる環境が少ないのですから、不開講によるコマの軽減などという学生の不利益に繋がることは、そもそも考えられません。代講を依頼できる専門家が見いだせないという特殊な事情もあるけれど、このようにサバティカルが終わった後、過度の授業負担がかかるようにデメリットが強調されては、たぶんこの制度への申請者も増えないでしょう。この仕事を抱えつつ、当然ながら論文や本を書いたり、「礫岩国家」のような学界を震撼させる(…笑)報告をしたり、適塾記念センター運営のような行政業務が加わります。(論文執筆や報告準備、そうした研究の下地となる勉強は深夜から早朝にかけてしていることが多いので、通常業務といえるかどうかはわからないのですが。)

これが大学で生きることだと分かっているので愚痴っているわけではありません。(愚痴って何か情況が改められるならば、多いに愚痴りますよ〜。)超ポジティブ思考なので、こういう点を改革すれば良いというわけです。ただ、これが改革すべき問題点としてひろく認識されるかどうかは別の問題です。「結局サバティカルをとるのは自分の責任」などと思われてしまうことが問題で、似たような状況にある東京外大をはじめ、他の大学での運用例を参考としながら改革ができるはずなのに、これまで一つの声もあがらなかったということは、おそらく蔓延している意識の問題なのではないかと思っています。(トムソンロイターの世界大学ランキングが話題になりましたが、このような情況で大学ランキング云々を議論するのは100年はやいぞ〜。)

これは、世界に互する研究教育内容を充実させるために、すべての研究者に与えられた当然の制度と誰からも思われるようにならなくっちゃ。という次第で、毎日プレゼン用にiPad miniを持ち歩いて、(例えば「礫岩国家」シンポのように)「サバティカルでこんなことできました」と充実した成果を笑顔たっぷり話すことで、今は雰囲気づくりに努めています。

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