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2010年10月22日 (金)

Back to the Macの前に

先日Back to the Macと題されたAppleの新製品発表会がありましたが、その趣旨がiPhone→iPadの技術を再びMacにフィードバックさせるというものならば、このブログでも新しいMacについて語る前にiPhoneやiPadの話をしておくべきでしょう。この夏にブログの更新をサボっていた間、僕の身近にあって重宝した道具は、ほかならぬiPhoneとiPadです。iPhoneは3Gを二年近く使い続けていましたが、バッテリの持続時間が短くなってきたことと、最近のiOS4に対応したアプリケーションの快適な処理に限界を感じるようになってきたので、この夏にiPhone4へ機種変更しました。(だいぶ待たされましたが。)iPadは今年6月には入手して、授業や出張など、仕事にどれだけ使えるのかトライアルを続けてきました。その結果、この10月現在、授業や講演、出張といった外での仕事のほとんどを、iPhoneとiPadの二つを連携させることでこなすようになっています。

iPhone4のメリットは個人的にその処理速度のはやさにあります。最近はAndroidをOSとして搭載したスマートフォンが数多く発売されていますが、スウェーデン語辞書(Norstedts engelska ordbok pro)、デンマーク語辞書(Gyldendals røde engelsk ordbog)、ノルウェー語辞書(Kunnskapsforlagets engelsk blå ordbok)と、現代北欧を代表する三カ国語の辞書も、それぞれしかるべき出版社のものがアプリケーションとしてiOS版で出揃ったので、北欧語で仕事をしている者としてはiOSを搭載したデヴァイス以外の選択肢は考えられません。問題はあって、Norstedts engelska ordbok proなどは現状でマルチタスクを実現したiOS4でしか稼働せず、iPadに搭載されているiOS3.2やiPhone 3Gなどに搭載されているiOS3レベルでは動きません。GyldendalやKunnskapsforlagetも、iPhone 3Gで動くは動くのだけれども快適な検索にはほど遅さ。それがiPhone4ならば、実に快適にインクリメント検索をこなしてくれています。片手の操作で北欧三カ国語をサッと検索できるというのは、今から10年ほど前では考えられなかった夢のような話です。(他にも、スキャナとして使えるカメラとか、これぞ「ナレッジワーカの十徳ナイフ」といった感じです。)

ただしiPhoneだけではどうしようもない部分もあります。例えば、論文の閲覧です。こればかりはiPhoneの小さな液晶ではどうにもなりません。ここで重宝するのがiPad。iPadはタブレットデヴァイスとしては大きすぎるとよく言われますけれど、PDFで論文を読んだり、Pagesで書類を書いたり、Keynoteでプレゼンをする身にはこのサイズがちょうどよい。この夏、体調が悪かったときに、ソファーやベッドで横たわりながらよく使っていたのは、ほかならぬiPadでした。iPadはiPhoneと比べると処理速度は圧倒的に速く、MacBook Airと比べるとバッテリ駆動時間が圧倒的に長い。出先でのちょっとした仕事をこなすなら仮想キーボードで十分に文章も打てますし、薄いので嵩張らないから、もし長文を書いたり注釈をつけたりという煩雑な作業が必要のない出張ならiPadだけで十分です。授業や講演の際のプレゼンも、処理速度がはやく、バッテリ駆動時間が長いiPadに移行しました。(iPadのKeynoteには、画面を指で長押しすると赤い点がでてくるポインタ機能も付いています。)ただし問題もある。OSが現時点ではマルチタスクのできないiOS3.2ということ、画面分割して複数のアプリケーションを同時に使えないということです。例えば、辞書を閲覧しながら、PDFの論文を読んだり、Pagesで文章を書くことはできません。この点、僕が感じているiPadの一番不便なところです。

そこで相互補完的にiPadとiPhoneを連携して使うことにしています。文書の閲覧や執筆にはiPadを使い、Webや辞書などレファランス目的でiPhoneを使う…といったようにです。例えば、講読の授業のときなど、この10月以降、僕はときに左手でiPadとiPhoneの二つを持ちながら、右手でそれを操作しています。このような芸当がなぜできるのかといえば、iPadにApple純正のケースをかぶせているため。純正ケースは安っぽい…という評価がありますが、汚れてくれば水洗いもできてしまう優れもの。おそらくスタンド機能をもったケースとしては最薄、最軽量なのですが、それがポイント。このケースをつけるとiPadの液晶画面の四辺に縁がとれますが、この縁にiPhoneをひっかけ、左手だけでiPadとiPhoneを二台もちする。そうするとiPad上にテキストを見ながら(…ほとんどのテキストはPDFであり、PDFにメモやアンダラインを書き込めるソフトを使えば、授業の内容も適宜メモできます…)、テキストに出てくる言葉などは、iPhone上の辞書やSafariで検索する…という芸当が可能になります。軽いので二つ持ちしても、それほど負担ではありません。(iPadとiPhoneの連携は、擬似的に画面分割とマルチタスクにするというだけでなく、iPhoneとiPadをBluetoothでつなげ、iPhoneのカメラで撮影した写真をiPadと共有することなども便利です。)

iOS4で実現されたマルチタスクですが、結局のところiPadやiPhoneは画面分割できないので、逐次アプリケーションを閉じて開く操作を繰り返さなければなりません。これはいわば、川のような思索と執筆の流れを分断させてしまうということであり、ナレッジワーカの道具としては深刻な問題とも言えます。そのような問題を抱えていますが、今のところiPadとiPhoneを二台もって両者を相互補完的に扱いながら、そうした問題を乗り越えようとしています。iPadはトイレの中やベッドの上でも気軽に使えるデヴァイスですから、おそらく一日の生活のなかで最も接している時間の長い道具。一頃ネットブックが流行りましたが、もしネットブックを買うぐらいのお金があるならば、処理速度もバッテリ時間も長いiPadのほうがお薦めだと思っています。(…とは言っても、僕の周りではまだ誰も買ったりしていませんけどね。仮想キーボードはクセがあるので、もしキーボードが絶対必要という人にのみネットブックやラップトップをお薦めします。)話にまったくのオチがありませんが、今日のところは、これでおしまいにします。そろそろ次は引越で新調した家電関連のネタでいってみようかな。

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