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2009年9月23日 (水)

進化する手ぶら通勤

前の発言で鞄を話題にしておきながら、間髪入れず鞄を用いない手ぶら通勤のことを発言するのは精神分裂の証左ととられても仕方がないかも知れないが、このブログは(…忘れかけていたけれど…)授業連絡・物欲ネタ・ITネタの三本柱でこれまで成り立ってきたように思うので、今日はITネタがらみで発言してみたい。

手ぶら通勤については以前も数回このブログで話題にしたことがある。この8〜9月のようにノマドな生活を送ることがなければ(つまり自宅と本務校を往復するだけの生活ならば)僕は、手ぶら通勤のスタイルを堅持することにしている。それは、先の発言に書いたように、「胸を張って颯爽と闊歩する虚勢」を重視しているからだ。そうした僕のスタイルを実現するに多くを負っている道具は、かつての携帯電話であり、今のスマートフォンである。とりわけ昨年のiPhoneの導入によって、僕の手ぶら通勤スタイルが劇的に進化を遂げたことは、ここでも発言した。最近は、同僚や学生の間でもiPhoneを愛用している人を多く見かけるようになった。なかには携帯電話とiPhoneの使い方に大きな違いがあるために、僕にアドヴァイスを請う方もいらっしゃる。

スウェーデンに滞在していた頃から今までの半年の間、iPhoneを核とした手ぶら通勤スタイルはさらに進化の度合いを深めた。(あまり薦められたことではないが)僕はスウェーデンでiPhoneとクレジットカードとパスポートだけをポケットに入れて、手ぶらでストックホルムやウップサーラを闊歩していた。さすがにインドではそうはいかなかったが、iPhoneは日本国内だけでなく、無線LANのある環境なら(たとえ携帯電話の回線を用いなくても)とても便利な道具である。海外での旅行スケジュールやはじめて訪れる町の地図、そうした町にあるレストランなど様々な施設の情報(その情報は大抵の場合、地図と連動している)…ポケットに収納できる道具だけで、見知らぬ町も迷わず歩くことが出来る。

手ぶら通勤の進化という点から言えば、iPhoneの活用によって僕の携帯する道具から排除されたものが三つある。電子辞書、デジタルカメラ、そしてUSBメモリである。電子辞書については、EPWING形式(かつて存在した電子ブックのデータ形式)の辞書ファイルさえiPhoneに仕込んでおけば、ネットワークに接続できない環境でも英語・ドイツ語・フランス語・スウェーデン語はもとより、平凡社やブリタニカなど定評のある百科事典、時間つぶし程度にWikipediaを検索できる。デジタルカメラについては、iPhone内蔵のカメラは決して画素数が高いわけでもないが、(どういう理由なのだろう…レンズが明るいのか、どうなのか…)スナップ写真程度なら、(人によって程度はかわるだろうが…)僕には満足できる写真が撮れるので、デジカメを持ち歩かなくなった。(例えば、二つ前の発言にあるIKEA鶴浜でのランチプレートの写真はiPhoneで撮った無加工の写真である。)またデジカメはコピーしたい文献がある場合にコピー(あるいはスキャナ)の代わりに用いていたが、iPhoneでは意外にもA4程度の大きさならば文字を認識できる写真を撮影できるので、スキャナの代わりとしても使えている。

この話の極めつけは、USBメモリを携帯しなくなったという点だろう。厳密に言えば、不測の事態に対応するためにキーホルダにはUSBメモリを一つかけているのだが、それを使うことはほとんどない。USBメモリは便利そうに見えて実のところリスクも高い道具だと僕は思っている。例えば、USBメモリは様々なPCに接続されるために、無意識のうちにウィルスに感染してしまう可能性が(通常のスタンドアローンなクライアントPCに比べると)高い。また最近はスマートなデザインゆえに華奢なUSBメモリが増えたため、コネクタ部を中心に物理的に破損する可能性が高い。さらに…よく話題にされることだが、USBメモリは携帯に便利である反面、忘れ物になりやすい。おそらく個人情報の漏洩は、USBメモリの紛失によって頻繁に起きているだろう。

そうしたUSBメモリのリスクを念頭に、僕は仕事上作業の必要なファイルの保存をネットワーク上のストレージサービスに依存するようになった。ここ一年ほどのクラウドコンピューティングの発展は、クライアントのハードウェアにデータを保存するという従来のワーキングスタイルを一新し、ネットワークに接続された端末ならばどんな端末からもサーバの上ストレージに保存された書類にアクセスして「いつでも、どこでも」作業できるようになった。僕は、データ転送の速度と安定という点からDropboxというサービスを、iPhoneやMacとの連携という点からmobilemeのiDiskというサービスを使って、ネットに接続された環境にあれば「いつでも、どこでも」データを引き出せるようにしている。

30分くらいバスに揺られる通勤ではあえてPCを開こうという気分にはならないが、iPhoneであれば音楽を聴きながら、メールをチェックして、次いでに書きかけの書類や転送されてきた書類に目を通そうか…というくらいの気分になる。読みかけの論文についてはPapersのサブセットで対応できるが、iPhoneはDropboxやiDiskに保存された書類を引き出して閲覧できる。MicrosoftのOffice文書のうちWordやExcelのファイルも、最近はiPhone上で編集もできるようになった。もちろんiPhoneを核とした手ぶら通勤のスタイルは、なんでもかんでもできるオールマイティのものではない。(そういう目的をもつならば、動作速度の遅さに耐えつつもフルセットのWindowsが使える工人舎のPMや、シャープのNetWalkerなどを携帯すべきだろうが…その時点で手ぶらではなくなるから、僕は却下だ。)手ぶら通勤とは、仕事場についてから本格的な作業を行うのだと決め、バスや電車のなかではちょっとファイルを閲覧するだけ…と割りきる「潔さ」こそが肝心のワーキングスタイル。とはいえ、この「潔さ」も「虚勢」からくるわけだから…あれやこれとコトバを重ねるほど「虚しさ」が残る。

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コメント

こんばんは。私は高校3年生で、大学で歴史学を学びたいと思っています。しかし志望理由書を上手く書けなくて困っています。よろしかったらアドバイスいただけないでしょうか?

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