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2009年5月19日 (火)

スウェーデン的「危険物」

先週、日本から旧ユーゴ研究をしている同僚がバルカン訪問の前にスウェーデンを訪れてくれた。彼は同僚のなかでも数少ない『スタートレック』仲間なので、まだ日本では未公開の『スタートレック』を見にいったり、今一度初心にかえってウップサーラ・ストックホルムの歴史的名所を案内したりした。(『スタートレック』については日本未公開だから詳細は控えるけれど…ただ一言だけ。最後の終わり方は長年『スタートレック』を愛好してきた人には感涙ものだと思う。少なくとも僕は最後のシーンからエンドロールへの流れだけでも100SEKを払った甲斐があったと思っている。)

今回はそのストックホルム案内で見つけた「危険物」の話。日本人から見ると、スウェーデンには「これはバイオ・テロに匹敵するのではないか?」と思わせるような不味い食べ物がある。最近は日本でも入手できるようになった激しい臭気をもつシュールストロミング(発酵鰊)や「世界一不味い菓子」との異名をとる塩ラクリスはその代表だろう。個人的には、昨春ストックホルムに滞在した際に入手したKalles kavier(…スウェーデン語でキャヴィアは「魚卵」を意味する…)の「シマシマ・バナナ味」と名のついたバナナ味のタラコ・ペーストもその一つとして挙げられる。今回のウップサーラ滞在でこのバナナ味のタラコ・ペーストを探しているのだが、どの店に行っても見つけることはできない。たぶんスウェーデン人自身も、その不味さに気がついてしまったのだろう。

090516i_2 先週、僕はそうした「危険物」をストックホルムのノベル博物館で見つけた。ここで最初にご覧頂く写真はノベル賞のメダルを象ったメダル・チョコレート。これは、昨年のノベル物理学賞受賞者である京大名誉教授の益川先生がスウェーデン土産として大量に購入したことが報道されて以来、ストックホルムを訪れる日本人観光客の間でダントツ人気の代物である。このメダル・チョコレートはストックホルムのガムラ・スタンにある(…かの「ストックホルムの血浴」の現場になった大広場に面している…)ノベル博物館でしか購入することができない。先週のストックホルム滞在は日本から訪れてくれた同僚を案内することが目的だったが、個人的にはこれを機会に是非このメダル・チョコレートを入手しようと、ついでにノベル博物館を訪れたのである。(…ノベル博物館自体は、ノベルの有名な遺言状の現物をのぞけば、展示はあまりおもしろくない…。)

090516m メダル・チョコレートは全く「危険物」ではない。その味は、可もなく不可もなくといったところ。さて問題の「危険物」は次にご覧頂く写真に写っている物…その名もダイナマイト・ポルカグリース(…パッケージには、エクストラ・ダイナマイトとある…)。ポルカグリースは、スウェーデン人が好んで食す駄菓子(…その総称をスウェーデン語ではgodis(ゴディス)と呼ぶ。日本語版wikipediaではゴディスがキャンディーとされていて、しかもキャンディーが見出し語にもなっているが、キャンディーはゴディスの一部に過ぎず、この点でwikipediaは重大な間違いを犯している。たぶん日本語版wikipediaでスウェーデンのことをよく執筆されていらっしゃる方のなかには、このブログもご覧になられている方もおられると思うので、是非修正をお願いしたい…。)の一つで、堅い棒状のキャンディーである。通常のポルカグリースは桃色と白色の外観で濃厚な甘味をもつ。スウェーデン版の千歳飴といった感じだ。そもそもこのキャンディーの堅さと、溶け出したら歯の詰め物も剝がれるほどの粘着性から、通常のポルカグリース自体が「危険」な駄菓子といえる。しかしここにご覧頂くダイナマイト・ポルカグリースは…甘いだけのポルカグリースとはまさに「ひと味」違う。その一欠片を口に含むと最初のうちは甘いのだが…やがて辛さが口の中に充満し…通常の味覚をもった人間なら激しい不味さしか残らない。

このダイナマイト・ポルカグリース。紙パッケージは、かつてノベル自身が起こしたニトログリセリン株式会社の製造していたダイナマイトの包装紙を模している。そこに記載している原材料を調べてみたら…さすがにニトログリセリンは含まれていないものの…唐辛子のなかでも強い辛みが特徴であるパラペーニョが含まれていた。おそらくこのダイナマイト・ポルカグリースの企画に携わったスウェーデン人たちは、ダイナマイトの爆発力を味で再現しようとして、結果を考慮することなく安易にパラペーニョを混ぜたのではないか…。その結果、確かにその不味さは、ダイナマイト級となった。僕はこのダイナマイト・ポルカグリースをウップサーラにいる家族にストックホルム土産として買ってきた。けれど子供たちはすぐにはき出す始末で、今現在購入者である僕が自ら責任をとって消費中である。

スウェーデンは武器輸出国としても世界にその名が知られているが、まさか…人類の味覚を崩壊させるという新たなバイオ・テロ用の武器として、激しく不味い食べ物をあれこれと開発してるんじゃないよね〜(冗談、冗談…そもそも美味い物じゃなければ世界に普及しないわけだから、そんなテロ戦術は成立しない。)いずれにせよ、このダイナマイト・ポルカグリースは、日本の食をめぐる安全保障上大変な「危険物」と判断したため、僕は土産物として持ち込まないことを決めたので悪しからず。

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コメント

スウェーデンの塩ラクリス・・・1度試したことがありますが,正直好きではないですね^^;
現在アイスランドに留学中ですが,アイスランドのラクリスはそんなに塩気もなくて,お酒と一緒に舐めることが時々ありますよ^^

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