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2009年1月19日 (月)

iPhoneとスウェーデン語学習

帰宅途中にSoftbankの直営店に立ち寄って、鳴り物入りで発売されたiPhone用の周辺機器TV&バッテリーを購入した。iPhoneはとにかくバッテリーのもちが悪いので、デザイン的にiPhoneを踏襲している補助バッテリーを入手するという点ではよかったけれども、プラスチック筐体のつくりがなんともチープで、そこにAppleのデザインとの歴然とした差を感じた。開封直後、呆れて二の句が継げない程の安っぽさ。電源を確保する場合、iPhoneとのバッテリー接続の場合、USB端子が必要になるため、筐体に厚みが出てしまうのは仕方がないのだろう。なんか、ちょっとした裁縫箱かマッチ箱のようだ。

TVチューナとして使う場合には無線で接続するのだけれども、いまだTVの映り具合は確認できていない…笑。少なくとも築40年ほどのコンクリートづくりの官舎のなかでは全く映らない。(これは携帯電話のときもそうだったから、織り込み済みだけれども。)でも良いんだ…どんなにデザインは野暮ったくても、日本の特殊な携帯電話市場のためだけにSoftbankがiPhoneの機能を補う周辺機器をデザインし、それを実現してくれたというその心意気は評価してる。実際のTV&バッテリーの筐体デザインがもっとスマートならもっとよかったけれども、本当に大切なことはそうした製品を市場動向を精査しながら企画していくデザイン力だから。

それはそうと、スウェーデン語学習者にとってiPhoneの立場を携帯電話より決定的に優位にするキラーアプリケーション(…と僕は思っているけれども…)が登場した。Clockwiseというところが開発したLexikonというアプリケーションだ。これはスウェーデンの言語審議会(国語審議会みたいなところ)がWeb上で公開しているLexinという辞書をiPhoneで検索するためのツールで、iTunesのAppStoreで無料配布されている。Lexinはもとは移民のスウェーデン語学習のために編纂されたスウェーデン語辞書であるが、それゆえ性や数、時制の変化なども丁寧に表記されており、スウェーデン語学習者にとって最も重宝する学習リソースである。(対照的なのはおそらく巷で一番普及しているであろうNorstedtのスウェーデン語・英語辞書などで、大方の辞書ではそうした文法事項の説明は省かれている。)LexinはWeb上でも長らく公開されていて、阪大外国語学部スウェーデン語専攻の学生も日常これを活用している人は多いし、僕もスウェーデン語を確認するときにはまずはこのLexinから始める。

そうしたLexinのコンテンツがiPhoneで検索できるようになったのだ。iPhoneはもとよりパケット定額制での契約が求められるから、携帯電話のようにネット上のリソースを使いすぎて莫大な使用料を請求される「パケ死」が起きる可能性は少ない。(ただし海外でiPhoneを使うとSoftbankのパケット定額制は非適用だから、「パケ死」になる可能性が出てくるので注意!)で、3Gの携帯回線ないしは無線LANによるネットワークに接続されていれば、常時iPhoneを使ってLexinを検索できる。(iPod touchでもLexikonを導入可能だが、無線LAN環境でしか検索はできない。)iPhoneが携帯電話より優れている点は、スウェーデン語の特殊文字の表記と入力が完璧に行える点だ。文字化けは一切ない。LexikonによるiPhoneでのスウェーデン語の検索の快適さは、あたかもスウェーデン語専用につくられた電子辞書のようだ。気軽に使えるスウェーデン語の電子辞書の登場こそスウェーデン語学習者にとって積年の夢であり、それがようやくiPhoneによって結実した感じがする…ただし英語が使えることが前提だが。(eラーニング的な語学学習教材もiPhoneで提供してみたら、どうだろう?)

QRコードや赤外線通信が使えない、それだけではワンセグも見られない、おサイフケータイが使えない、バッテリーのもちが悪い、内蔵カメラの性能が低い…iPhoneを携帯電話として考えると、携帯電話を使っている周りの人たちとのコミュニケーションが円滑にいかなくなるので、学生のみんなからすれば幻滅する部分が大きいと思う。けれども、僕は個人的にLexikonのようなアプリケーションは、そうした幻滅した部分を補って余り大きい存在だと思う。それにPodcastを使えば、スウェーデンのニュースもリアルタイムに見たり、聞いたりできるからね。iPhoneはパケット定額制に基づく常時ネットワーク接続が可能な端末だから、Wikipediaも、Lexinも…そしてときにはNEやSAOBさえ常に検索できるメリットをもつ。(箕面キャンパスはまだまだ無線ネットワークどころか、3Gの携帯回線が弱い場所なので、ネイティブ環境で動作するiDicのようなEPWING辞書も必需品なのだけれども、最近は国語辞書や英和辞書、仏和辞書までiPhone用に揃ってきた。)

たいぶ昔、冒冒グラフという深夜のバラエティー番組で「知識は荷物になりません。あなたを守る懐刀。」という合い言葉ではじまる外国語講座があったけれども、iPhoneは、もし2年契約で毎月8000円くらいの支払いを続けられるならば、そしてパケット定額制の意味をきちんと理解するならば(…みんながみんな、同じ考え、同じ状態ではなく、いろいろな事情があると思うから、僕はこれがすべての人におすすめするものではないけれども…)、スウェーデン語学習者にとって重宝される懐刀になりうる可能性があるような気がする。

あ、そうそう、デンマーク語については…残念ながら何もないし、何も進んでいない。なんでかね〜?

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コメント

先生ってお洒落だとは思っていましたが、携帯にもこだわりがあったんですね。
素敵☆
でもそもそもSoftBankって言う名前が私には気に入らないのですが…かなりダサいと思いません?
まだdocomoの方が字面的にも音的にも可愛らしいと思います。

コメントありがとうございます。VANの創設者だった石津謙介さんが、かつて「お洒落はやせ我慢」と言っていた記憶があるのですが、僕の場合、まさにその通りですね。

iPhoneも普通のケータイと比べると不便なところが多くて、やせ我慢の連続。とはいえ、使ってみるとケータイとしてではなく、仕事に使える道具として美しくデザインされていて、そうしたデザインの魅力に惹かれます。

確かにSoftbankということは僕も正直ひっかかります。普段の仕事場である箕面では、Softbankの電波が弱かったりしますし。けれど、それはそれで、また「やせ我慢」。Softbankか、docomoかという悩み以上に、iPhoneそのものに惹かれたしまったからには、docomoがそれを出してくれないんじゃ、「もうSoftbankでいいや!」って感じです。

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