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2008年7月 1日 (火)

展覧会の絵

梃子でも動かぬ自宅研修の一日。昨日あたりから印象派の音楽ばかりが頭のなかをめぐっていて、ラヴェルつながりで「展覧会の絵」が猛烈に聞きたくなった。

ムソルグスキの「展覧会の絵」のオーケストラ編曲版はいくつかあるものの、やはりラヴェルの編曲版が好き。しかし、ラヴェル版「展覧会の絵」は、オーケストレーションの魔術師として知られたリムスキ・コルサコフの「シェヘラザード」などと並んで、有名にもかかわらず決定版と呼ばれる録音が少ない。結果的に、子供の頃から、豪勢な演奏で眩惑させられるカラヤン(アナログステレオ時代のものが懐かしいけれど、デジタル録音時代に入ってからのボレロやスペイン狂詩曲などとカップリングされたものなど)で満足していた。

「21世紀に入ってからの「展覧会の絵」はどうなのだろう?」とふと思いたち、今回はネット上の情報に依拠しながらiTunes Storeで渉猟してみた。するとゲルギエフがウィーン・フィルと入れた演奏がなかなかの評判だった。カラヤンやバーンスタインなどの20世紀のスターいなくなった後、ゲルギエフの演奏は、チャイコフスキやショスタコヴィッチなどで今様の名演を作り出している…との一定の評価があって、それなりに注目している。最新のロンドンでのマーラーはどうかと思うが、確かにプロコフィエフなど(そうだね…「アレクサンドル・ネフスキ」とか)は良い。(ウィーン・フィルとのチャイコフスキは期待が大きかった分、拍子抜けで、それについて最近はカラヤン…しかも70年代のベルリン・フィルばかりだけど。)

で、「展覧会の絵」、聞いてみた。なんというのか、「展覧会の絵」っていうのは、僕にとっては、たぶんオーケストラで聞く場合、それはムソルグスキの作品というよりは、小さい頃からラヴェルの作品と認識しつづけてきていたんだということを実感させられる録音だった。まわりくどくなるけれど、ゲルギエフの演奏は悪くはないが、批評される方々は「ロシア的な演奏」でとかこの録音を評している通りでウィーン・フィルらしからぬ泥っとした厚みのある音作りに徹した演奏で、こういう解釈もありなんだろうが、僕には「これは僕の知っている展覧会の絵じゃないよ〜」って感じ。「展覧会の絵」のラヴェル版は、フランスの音楽なのだ。

僕は、精緻な洒落たラヴェルの響きこそを「展覧会の絵」に求めていたということがわかったので、iTunes Storeで購入した甲斐はあった。そうだよね、考えてみれば、僕は小さい頃から、オーマンディのフィラデルフィア・サウンドとか、すごい好きで育ってきたんだもの…。ゲルギエフの演奏は、そんなのとは対局ですから。(同時にキーロフとの「シェエラザード」も買ったけど、これは良いね。カップリングの「中央アジアの草原」にてとか、最高。)

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