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2008年5月13日 (火)

「江戸ロン」に思う

今日は久々の自宅研修で、Windows XPにService Pack 3を適用したりしながら、 明日からの授業に備えて静養していました。それとちょっとAmazonなど眺めたり。そのきっかけは松江で学会を終えた直後、大阪のよしこんから一通のメールをもらったことに始まります。その内容は、東大の近藤和彦先生と伊藤毅先生が編集にあたられた『江戸とロンドン』(山川出版社)をうちの5歳になる長男が、「江戸ロン」とか言いながら手にしているというものでした。

長男が『江戸とロンドン』を手にした経緯は想像に難くありません。鉄道オタク(鉄)の道を驀進している長男は、おそらく大江戸線あたりの文字から「江戸」を「えど」と呼ぶことを覚えており(…江戸が東京の古名であることも知っていました)、また鉄ゆえにとにかく地図に関心があることから、『江戸とロンドン』の中に所収されている都市図・古地図の数々に興味が惹かれたのでしょう。今晩、久しぶりに長男と一緒にお風呂に入ったとき、「『江戸ロン』はどう?」と聞いてみました。これに対して長男は、「声を出して読むには長すぎる。」という意外な回答を返してきました。なるほど…5歳の子供が音読するには、漢字が多すぎてそりゃ音読にはむかないですよね。そもそも『江戸とロンドン』は素読を目的にしては書かれていないません。

思えば、NHKの教育番組でも最近は素読を奨めるものがあり、子供たちは絵本や図鑑のたぐいを良く声に出して読んでいます。古谷家には漫画というものが一切ありませんが、漫画は素読にはむきませんから、今のうちの子供たちはあまり興味を示さないでしょう。で、今まで地理の本は息子自身が興味をもっていろいろ読んでいたみたいだけれども、せっかく『江戸とロンドン』に興味をもってくれたのだから、ここらで歴史の本でも読ませてあげようと子供むけの歴史の本をAmazonで検索してみたら…これが驚くほど少ない。大抵は「まんが日本の歴史」とか。伝記物はありますけれどもね。

歴史的思考の訓練と醸成にはいくつかのステップが必要だと考えているのですけれども、そのうちの一つは文字で綴られたテキストに親しむということです。膨大な文字情報にアレルギをもたず親しませることが、文献資料にあたる人文学的方法の出発点だと思うのですが、この点、歴史を漫画という手法で伝えることは限界があるように思っています。文字で綴られたテキストを読み込むことを通じて、歴史の生き生きとした情景に触れることができるということを子供に知らせてあげたいと思うとき、今の日本には、それに適した子供向けの歴史の本があまりに少なすぎる気がします。

どなたか、よい本を知っていたら教えてください。あるいは、どなたか、子供向けに書いてみませんか?

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