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2007年9月

2007年9月30日 (日)

『ユリイカ』10月号 北欧神話の世界

伊藤盡さん(中世の文献学がご専門でいらっしゃいます)からはこちらのブログに大変貴重なコメントをいただいておおきながら、未だ返答できておりません。当方の無礼をお許し下さい。で、10月号の『ユリイカ』は「北欧神話の世界」が特集されていまして、僕は全くの門外漢なのですが、その特集の末席に加えてもらっています。僕は、「北欧神話と北欧の間」というタイトルで書いています。

僕は北欧神話の専門家でもなく、文献学や神話学の専門家でもなく、ヨーロッパ近代史研究をスウェーデンを実例として行っている者です。文献学や神話学における先端的な北欧神話のとらえ方は、伊藤盡さんの手になる的確な翻訳文や論考をはじめ、その他の先生方の論考に目を通していただくべきです。僕の文章については近世以降、北欧でも独自の「民族」意識が形成される過程で、どのように北欧神話が活用されたのか、そしていかに北欧という地域概念が想像の産物であるのかという視点で書かれた内容ですから、北欧神話そのものを知りたい方からはおしかりの言葉を受けるような内容です。

ヴァイキング時代とか、中世とか、そうした時代の風景ではなく、近代における北欧という風景を描きたかったわけですが、そういう意味では、伊藤盡さん自身の手による「北欧神話とそのイメージの受容」と題された文章が、同時代から現代に至るまでのタイムスパンのなかで、北欧だけではなく、世界中に拡散する北欧神話のイメージが、しかるべき文献学研究の実績を踏まえて紹介されており、イングランドや日本の事例など、僕はただただ勉強させてもらうばかりです。

なんだか、この春にでた放送大学のテキストもそうでしたが、今回の特集でも僕は一人で浮いているような気がします。アイスランド帰国後に急遽書き上げた文章ですが、今回の特集の編集方針に保たれた問題関心をもっと共有できていれば…と反省する次第です。できあがったものを見て、「さすが『ユリイカ』ならではの、なかなかのテーマ設定だ」と思っています。北欧神話の特集は、これまでも『ユリイカ』でなされてきたことがあるのですが、今回は、時間と空間を超えたイメージの拡散と受容といった点に主眼が置かれていて、しっかりとした文献学からはじまって、神話学、歴史学などの論考があるだけではなく、現在のサブカルチャーにおける影響まで扱われている。たまたま北欧神話がフィーチャーされているけれども、こうしたメディアミクス的で分野横断的な「散種される○○」という発想は、これ以外の事例でもいろいろとおもしろくできるでしょうからね。門外漢であっても知的刺激を受け、想像の翼を広げられる…これが「長く読み継がれる良い雑誌だ」ってことなんでしょうね。ありがとうございました。

今日は日曜日。もし本屋さんで『ユリイカ』が並んでいるのをお見かけになられたら、ちょっと手に取ってみてください。(しかし、古くからの『ユリイカ』愛読者である僕の妻は、僕が『ユリイカ』に文章を載せてもらったことに相当驚いたらしい。先月号の特集は「安彦良和」だったわけですが、妻が言うには「北欧神話よりもそっちのほうが良い文章書けたかもね」ですって。あまりにも…(涙)な家庭内の会話です。)

2007年9月29日 (土)

で、できない…

夕方、気分転換に近くのショッピングモールまで散歩。そこの書店で、『大人の科学』の第17号が電子楽器の元祖テルミンを付録としていることを発見。こりゃすごい!ってことで、妻も乗り気で即購入。

(え?北欧神話が特集された『ユリイカ』はどうしたって?そういえば、何気に積まれていましたね。それはいずれまた発言します。)

テルミン mini、仕事を忘れて早速作成。けれど、ねじの締め付けが甘いのか、なかなかチューニングが難しく、うまく音がとれないでいます。子供たちよ、はやくテルミンを忘れて寝て遅れ!ちなみに音量はミニチュアとしては十分でてますよ。

できないといえば、今作成中の某サイト。SafariやFirefoxでは問題なく美しい外観を見せてくれるのですが、Windowsをあらためて立ち上げてそのInternet Explorerで見てみると、表示されないフォントなどがあってだめだめ。予想していたように、Windows上ではフォントにアンチエイリアスもかからず、大変みすぼらいい外観。日本人の美的感覚も、Windowsなんかに依存していたら、本当に滅びてしまうと思う。だめだこりゃ。

さらにできていないといえば、明日の某研究会での報告。とりあえず会場は押さえて会自体は開けると思うけれど、何を報告しようか…思案中。こんなときにMacならば、Spotlightを使ってこれまで10数年間PC上で書きためてきた膨大なファイルから、キーワードで全文検索してテキストを抽出してサクッと報告を完成…って、そんな芸当もできるけれど。ふふふ、どんなに忙しくても、ちゃんと研究者の本分を忘れてはいません。隠れて、コソコソ調べ物もしてました。「あいつ、いつの間に。」こんな言葉が大阪外大の関係者から聞けたら、痛快。

結局、こうなる

大学法人の解体と統合を直前に控えても、僕の仕事は落ち着きません。最後の最後になって個人的なIT技術の経験を見抜かれ、この週末は突貫である仕事をしています。(歴史は巡ると言いましょうか、10年弱ほど前に東大でK先生や史学会のために人肌脱いだ例の仕事です。)これはすぐに公開されるでしょう。結局、最後は僕の本分である北欧史研究や歴史学研究というわけではなく、IT技術という本来の自分にとっては本業を補足するために蓄積されてきた知見が皆様の役に立っています。(これで喰っていこうかな…汗)

しかしなんですなぁ、今回の作業は時間がないためインスタントに見栄えの良いものを作れるよういろいろと試しているんですけれども、結局iWeb'08を選択。けれど、このiWeb'08は一義的にサイト作成・公開が規定されるようで、メイン環境(MacBook Pro)から、出先環境(MacBook)や研究室環境(Mac mini)にデータをローカルでコピーし、移行させると、それら別環境に引き継いで、別環境のiWeb'08では修正ができない模様。いろいろ試していますが、iWeb'08で作成・公開したサイトを別環境でも運用できる方法を今模索中です。とりあえず今は時間がないので、MacBook Proに集中し、一端フォルダへ公開してから、CyberduckというFTPクライアントソフトを使って大学のサーバへ転送…という作業を繰り返しています。

もしどなたか、他環境にサイトを引き継ぐ技術をご存じでしたら、教えてください。

(そういえば、こうしたことでお詳しいペルシア語のTさん、Mac Loverだと思ったら、何気にPanasonicのサブノートパソコンを軽々と担いで作業をしていらっしゃった。Tさんよ、あなたもか…グスン。結局、MacBookの重さから言って、こうなる事例の一つ。さぁ、僕はいつまでMacBookを担ぐやせ我慢を続けられるかな。というか、同僚の皆様のモバイルスタイルは、新しい大学環境を迎えて颯爽とされる方々が増えてきた。これは良いことです。)

結局、こうなる…といえば、郵便局。僕は、本当に郵便局との相性が悪い。以前も何度か普通郵便で送った文献などが先方に届かないといった郵便事故に遭っていますし、このブログでも国際送金では全く融通が利かず閉口してしまった話を書いたことがあります。今回も、とある業者から数日前に送ってもらったものが4〜5日ほどたった今でもまだ届かない。もうしばらく待ってみるつもりですが、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」といった確実性のない郵便業務に全く信頼を置けません。(郵便業務に関わっている個人は汗水たらしてがんばっていると思います。ですから、個人が悪いのではなく、市場競争優先で肥大化してしまったシステムに問題があるのだろうと思っているのですが。)郵便局も10月から完全民営化でしたっけ?僕らの大学も新しくなりますが、信頼性のある組織運営を心がけたいものですね。

2007年9月23日 (日)

ありがとうございます

このブログの9月19日の発言をお読みくださった大阪外大の某先生より励ましのメールを頂き、柄にもなく涙を流しました。ありがとうございます。一人では辛いと思えるものも、志を同じくする者が集えば、乗り切れる思いを得ます。僕は研究推進室の仕事を通じて、自らの専攻語の同僚はもとより、他の専攻語も含めて多くの先生方とお付き合いができ、それぞれの先生方が研究者としても、教育者としても敬服に値する見識をお持ちであることを知っています。それら先生方との出会いを与えてくれた研究推進室の仕事には感謝しています。しかし、組織の問題は個人の力量ではどうにも解決しがたいという当然の事実を、この1年半の仕事のなかで身をもって知りました。力及ばずして、共同研究をうまく組み上げていく仕組みをここに完成させることができなかったことは、研究推進室に関わった人間として猛省します。しかしながら、そうした先生方が同僚として常に傍らにいらっしゃることを思えば、新しい大阪大学という環境のなかで、大阪外大で得た反省や困難な経験を踏み台としつつ、その遺産をさらに美しい形で結晶化する仕事を、いずれ共に完遂させられる気がします。いまだ負債を完済することができず、どこにも出かけることのできない休日ですが、気分は晴れやかです。

2007年9月22日 (土)

老舗の生き残り方

しかしなんですなぁ…昨日は午前中の会議を終えたら、研究室に籠もって自分の研究に集中できると思ったら、あれやこれや「すぐにやって!」という仕事の依頼が舞い込んで、それで結局、自分のことは何もできなかった。でもって、今日は休日返上で梅田へ出かけ、テレビ局の取材対応。これも給料分の仕事だから、エクストラなお給金なんてもちろんでません。これを今年の流行語でつなぐなら、「会議とか仕事、どんだけ〜!」→「そんなの関係ねぇ〜!」の無限スパイラル。ふ〜っ。そして、頭はいつのまにやらオッパッピ〜!

で、この夏、ほぼ毎日大学に出てきて、一緒に仕事をしてきたウルドゥー語のYさんと、ふとしたことから、お互いが文房具収集の趣味をもっていることが判明して、自慢話の応酬。これは、痛快でしたね。ここまでデスクワークばかりの毎日だと、どこもでかけることができず、ついついネットでポチッと衝動買いをしていしまいます。それはYさんも同じみたい。で、Yさんとの自慢話のときに僕が提示した最近の衝動買いの逸品は、パーカーのエスプリ。これは、この7月末に発売されたばかりの、軸が収縮するタイプの万年筆。アイスランド出張から帰ってきたら、即購入しようと思っていました。

(ちなみにYさんは、この自慢話のときにペリカンのペリカーノジュニアを提示された。ペリカーノをささっと出されるあたり、Yさんはなかなかのペンの達人でいらっしゃる。というか、大の大人…というか、大学教員が、阪急バスのなかで嬉々として何をやってるんだか…。でも、この雑談のなかから、この秋に出そうと思う科研の素案の素案のたたき台のたたき台みたいなものも出てきました。)

で、このエスプリなんだけれども、パーカーとしてははじめての11cmクラスのミニサイズ万年筆。でも実際には15cmまで軸が伸びる。数年前から、モンブランも、ペリカンも、この11cmクラスの万年筆を出していました。モンブランのマイスターシュティックの114(オマージュ・ア・モーツァルト)だとか、ペリカンのスーベレーンのM300だとか。11cmクラスはA7サイズのメモ帳に収納時マッチする長さだから、その可搬性の高さゆえに受けているのでしょう。現に、手ぶら通勤励行者の僕も、最近はA7サイズのメモ帳を愛用しています。114も、M300も、使用時にキャップをつなぐと15cmまでとはいかなくても、一定程度の軸の長さが確保され、実際に書くときには何も問題はないわけです。

で、パーカーも、いよいよこのクラスにこの夏、参戦したというわけです。パーカーは、これまでインクカートリッジが長ったから、この11cm級のミニ万年筆は物理的に無理だったわけですが、今回、このエスプリにあわせて、新しいタイプのミニインクカートリッジも出ました。(これがまだ巷に出回っておらず、なかなか入手できないのが目下の悩みです。)値段的は万年筆としては安価なものですから、ペン先は金ではなく、ステンレススチール。それゆえ書き味は柔らかみのある繊細な114やM300に比べてゴツゴツとしていて硬く、お世辞にも良いとは言えません。が、メモ書きなど普段使いの万年筆としてわりきっています。(書き味の点でコストパフォーマンスのよさを追求するなら、そりゃ上述のYさん愛用のペリカーノに敵うものはないでしょう。)

で、パーカーがこの夏に満を持してこのエスプリを世に問うたとき、僕は老舗の生き残り戦略ってのも、いろいろだなと感じたんです。今、この11cmクラスの万年筆で、モンブラン、ペリカン、パーカーをあげました。この三つの老舗ブランドを考えてみると、例えば、モンブランは、ここ最近、超々高級ブランド化を進めていて、値段もどんどん引き上げていくことでモンブランの希少性を高めて、ブランドイメージを高める戦略をとっています。(癪だが、おかげで、薄給の身ではなかなか入手しがたい。)おそらく、今、万年筆好きの間で評価が高いのはペリカンで、ペリカンは昔ながらのクラフトマンシップを感じさせる品を、妥当な値段設定で出しており、そうした変わらぬ路線がブランドへの不変の信用をうんでいる。(M300の評価は、とても高いですよ。)で、パーカーは、高級筆記具ラインも残しておきながらも、安価なラインも積極的に開発することで金に余裕のない若手のネット世代を取り込み、やがてこの世代が成長して高級筆記具へステップアップを図れるような戦略をとっている。(エスプリはデザインとしてはモダンなスタイルだし、書き心地相応だけれども、この値段設定はありがたい。)

そんなこんなで、11cmクラスの万年筆を見ていると、老舗の生き残り戦略が明確に現れていて、実に興味深いものです。そうですね…個人的には、お金の問題もありますが、胸ポケットに指したときの矢のデザインが好きなので、パーカーの意欲的・野心的な戦略を支持します。(というか、モンブランの暴走をどうにかしてもらいたい。マイスターシュティックは本当に良い物なのに、なんだか、今やそれをもっているだけで「成金趣味」の記号と化しつつあります。)

2007年9月21日 (金)

楽しい研究所づくり

10月1日の阪大との統合を機に僕の所属は新設される阪大世界言語研究センターに移ります。この新しい研究機関をコツコツとつくりあげる過程で一つ思いついたこと、昨日の会議で提案してみました。

「所属研究員が交流できるコモンルームをつくりませんか?」

たいていの国内外の研究機関には、普段から研究員が集って何気ない日常の話から研究の話まで、気軽に語り合い、お互いの交流を図るたまり場のようなコモンルームがあります。思えば、ルンド大学歴史学研究所にも、その2階にはコモンルームがあって(そこは珍しく大学院生も出入り自由で、名誉教授から院生までが集う場でしたが)、ランチタイムとか、ティータイムとか、よく集まって雑談し、情報交換していました。そして当時の所長だったキム・ソロモン先生の発案で、毎週月曜日の午前10時からと木曜日の午後3時から「fikaの時間」(ティータイム)がつくられ、所属研究員のうち集まれる人だけがみんなその場に集まって、時間を過ごしていました。ルンドの場合には、パンとチーズとコーヒーがふるまわれる質素な会でしたけど、ちょっとした研究所の懸案事項なども、その場で話し合いがもたれる場合もありましたね。つまり、それはアットホームな雰囲気溢れる会議の場を提供していたわけでもあり、あまりにも日本の大学における退屈で形式ばった教授会の姿とはかけ離れています。(コーヒーとパンとチーズという質素さ加減は、いかにも「スウェーデン」的!たまにはワインやビールなどがはいるときもありました。クリスマスパーティーとかで余ってしまった缶ビールとか、その後数ヶ月にわたってコモンルームで消費するなんてこともしてましたね。)今でも、ルンドに短期滞在するときは、「大輔も来いよ!」と、ルンドの研究者たちが暖かくコモンルームで僕を迎えてくれます。

思えば、こうした研究者相互の日常的な交流・雑談のなかから、将来性のある共同研究の発案だとかも生まれてくるものでしょう。これまでの大阪外大の場合、多士済々の研究者が各専攻語に集っていましたが、専攻語あるいは講座単位ではお互いを知っていても、学部全体となると全く相手を知らないということが多々ありました。このような状況では、草の根からおもしろい共同研究をつくりあげたくても、なかなか難しい。せっかく、世界の様々な言語と文化の専門家が、これほど多く揃っているというのに、もったいない話です。専攻語の垣根を越えて、研究でも、教育でもおもしろい発想を一緒になって実現していこうと思うならば、まずはお互いのことを知らなければなりません。そんな思いから、コモンルームを提案してみました。世界言語研究センターにもしコモンルームができるとなれば、そりゃ、世界の25言語の研究者が集うわけですから、コモンルームも世界の雰囲気に包まれたものにしたいですよね。世界の様々な地域のお茶やお酒がストックされているとか…考え出したら楽しくて仕方がない。

どうでしょう?世界一のコモンルームを世界言語研究センターにつくってみませんか?なんなら、僕はバーテンダーでも、ボーイでも務めても構いませんよ(笑)…あぁ、こんな発言で締めくくるなんて、やっぱり疲れていますねぇ…。

2007年9月20日 (木)

最近笑ったこと

以前、「地球が欲しい!」と言って、「お前はアレクサンドロスやナポレオンを超えるつもりか!」と親の度肝を抜かせた息子ですが、今度は、「星が欲しい!」とのたまわった!アレクサンドロスやナポレオンならまだしも、今度はいよいよ「お前はラインハルト・フォン・ミューゼル(あるいはローエングラム)にでもなるつもりか」と苦笑い。息子は、銀河を手に入れるつもりでもいるのか。この話を聞いてニヤッと笑える人は、昔懐かしい壮大な銀河の英雄たちの話における「子供の頃は誰しも星に手を伸ばしてそれをほしがる…」というくだりを思い出してもらいたい。フロイトの肛門期だなんて話よりも、よっぽど純粋無垢で爽やかな子供の様子に、おもわず微笑む。話の落ちとしては、息子にとっての地球とは地球儀、星とはGoogle Earthで見られるようになった星図のことなんだけれど。物欲やネットにはまる姿は、親譲りということで血は争えません。

2007年9月19日 (水)

大阪外国語大学における研究の歩み

先日某所で、「先生のブログ、ぼちぼち多くの人が読んでいるらしいのに、最近更新されていませんね。」と指摘されました。「先生のブログは、息抜きとして書かれているんですよね。」とも指摘されました。そうでした、そうでした…このブログは、多忙な日々の仕事のストレス発散と逃避の場でもありました。ということで…ぼちぼち復活。もちろん、仕事はすすめていますから、関係者のみなさん、今しばらくお待ち下さい。

で、なんていうのかな…今日も公務で大学に詰めています。(統合はまだなされていませんし、9月末日で大阪外大が終わるのではなく、10月1日以降も阪大外国語学部として続くのです。統合はおわりではなく、すべてのはじまり。)

昨日は、ようやく「大阪外国語大学における研究活動の沿革」を書き上げました。これまで僕が室長代理を務める研究推進室は、大正10年(1921年)から平成19年(2007年)までに大阪外国語学校・大阪外事専門学校・大阪外国語大学から刊行された著作物を網羅的に収集した刊行物目録の作成を進めてきました。今回、僕は、この書誌データベースに掲載された約9400点の情報を基に、大阪外大の組織の沿革も適宜触れながら、80年以上におよぶ研究活動の流れを概観しました。

その内容は、9月末に発行される『大阪外国語大学論集最終号 大阪外国語大学研究推進室編 大阪外国語大学刊行物目録』を見てください。海外実務者養成を目的につくられた教育機関であって、研究機関としての体制が整備されていなかった本学(…ついぞ、そうした全学的な研究体制は完成に至らなかったわけですが…)が、研究者それぞれが属する語科・専攻語・講座単位で多彩な研究実績を残すようになった過程、各語科・専攻語による研究活動は言語・文学・歴史学など様々なディシプリンをもつ研究者が少数ながら集まることによって、それぞれの言語圏に関する我が国でもそれぞれがほぼ唯一の総合研究を実践してきたこと、一般教育にあたってきた研究者あるいは平成5年(1993年)の学科改組後は国際文化学科の研究者の知見が加わることによって、各語科・専攻語が行ってきた言語・言語圏を討究する個別性重視の研究に、普遍性追求の態度が加わり個別と普遍、実践と理論が研究活動にみられた過程などが整理されています。

大阪外国語大学には、平成4年(1992年)に公刊された『大阪外国語大学70年史』があるのですが、この統合を機会これを補遺する企画は一切耳にしていません。従って、今回の拙文が唯一大阪外国語大学の80有余年にわたる歴史を回顧する文章になる可能性が高い。(ただし研究活動面に限った回顧ですけれど。)

夏休みの一つの大きな宿題をやり終えた感じですが、一言。今は大阪外大の一員としての強い自覚をもって仕事をしている僕ですが、僕はもともと大阪外大の出身者ではありません。外部から来た人間だからこそ客観的にこの大学の歴史を回顧できたという部分もあるかもしれません。けれども、大阪外大出身のみなさんにとっては、自らの大学の歴史を総括するような大切な仕事をこんな人間に任せてよかったのでしょうか?この仕事に関しては書き終えた今でも、「大阪外大の人にとっての母校への思いとは、どのようなものだろう?」と心にひっかかるものがあります。

守るべきものがあるならば、自ら(時には命がけで)それが守るに値する価値があることを証明する必要があるんじゃないかな。それをこの僕が…それでよかったのかなぁ?統合は終わりじゃなくてはじまりでもあるんだから。「どうせだめなんだ」とあきらめるのは簡単だけど、ここは一つ、「それがどうした」くらいの気概をもって未来志向で主張していけばいいんじゃないかな。今は大阪外大の人間という強い自覚をもって、大阪外大のために骨身をけずって日々生活している者としての言葉です。

2007年9月17日 (月)

北欧モダン デザイン&クラフト展

9月15日(土)から10月21日(日)まで京都市美術館(平安神宮前の京都国立近代美術館の手前)にて、『北欧モダン デザイン&クラフト』展が開催されています。

「20世紀デザイン史に特筆される北欧モダンスタイル。今世紀再び注目されつつあるその世界を、家具、食器、玩具、テキスタイル等多方面にわたり網羅し紹介する。 展示や事業に体験的要素を盛り込み、風土や文化を越えるその魅力と現代的意義を、鑑賞者とともに探る。」

開館時間は、9時から17時。休館日は、月曜日。入場料は、一般の方で1000円です。関連イベントがいくつか開催されます。詳細は、こちらをどうぞごらんになってください。北欧のデザインに関心がある方でしたら、この展覧会の展示は網羅的で、我が国にいながらにしてそれを一度に回顧できるすばらしい機会だと思います。

僕も今回の展覧会では講演という形で微力ながらご協力させてもらいます。K.K.さんから頂いたコメントにもありましたように、一ヶ月前になりましたのでそろそろ告知しようと思います。

  • 講演会「北欧デザインを育んだ文化的環境〜北欧諸国の来歴から見たデザインの分類」
  • 日時  10月14日(日)14:00〜15:30
  • 参加費 無料(但し、展覧会チケット要)
  • 定員  先着100名(13:00〜正面玄関前で整理券配布)

この展覧会は、テーマ別に大変有名な北欧諸国のデザイナーの作品が整理・分類されています。僕は、今回の講演では、あえてデンマーク・ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの「境界線」にこだわって、それぞれの国の歴史・文化の来歴、自然・社会環境の差異といった点から、この展覧会でなされているのとは異なったデザインの分類を試みたいと考えています。(大阪大学世界言語研究センターの一員としての対外活動としても、はじめてになりますね。)どうぞ、よろしく。

2007年9月12日 (水)

出口の見えない現状

書き殴っては沈思黙考、再び書き殴っては沈思黙考…を繰り返す日々を過ごしています。研究室でも、自宅でも携帯電話にはバンバン連絡が入ってきますが、出られません。今は大学関係者の方からの連絡だけに対応するのが手一杯の状況です。

今日は先ほど書き上げた原稿を一つ東京の出版社へ提出しました。(と思ったら速攻ゲラが返ってきました。すごい。9月末には書店に並ぶそうです。その話はそれがでたときにでも。)それでほっと一息ついて、ブログを書いています。しかし、これから明日印刷所へまわす(…つまり初稿は出てきてしまっていて、僕の文章を載せる部分だけページ数をあけてもらっている…)原稿を仕上げなければなりません。

負債処理に奔走する過程で、大学着任以来今までに自分が書いてきた文章を読み直してみました。大学着任当初の時間に余裕があったときに書かれた文章は、全体に意気揚々とした雰囲気に満ちていて、内容も筆致も(いささか)野心的でした。それがここ1〜2年は、気の抜けた炭酸飲料のような文章が多いことに気がつきました。

自分たちの研究・教育環境を維持するため、良かれと思って大学行政の仕事にも力を入れてきました。正直自分の勉強に使える自由な時間は減りますし、疲れます。その結果が研究者としての自分を貶めているように思うと、悲しくなります。大学の仕事が多いからといって締め切りに間に合わない原稿が増えることによって、研究者としての信用と信頼を貶めていること。これが人として一番悲しい。

何を優先すればいいのでしょうか?そんな悩みを突きつける大学とは何なのでしょうか?

2007年9月11日 (火)

海外に渡航される方への助言

海外出張中の大学の同僚が滞在先でPCのトラブルに直面したというメールを携帯電話でもらいました。その対応をしていて思ったのですが、確かに夏期休業期間は終わりに近いのですが、これから海外へ渡航される方へちょっと助言したいと思います。

PCは電源が入らなくなればがらくたです。ですから研究活動は、PCがなくても紙とペンで行う心構えが必要です。海外に持参するPCに何らかの問題があっても対処できるように、リスクを分散させるよう準備すべきです。例えば、海外での調査活動に必要な情報・資料などは、あらかじめGmailやHotmailなど、ファイルストレージとしても使用可能なサービスを使って、ネットワーク上に保管しておくことです。PCが壊れたとしても、ネットワーク環境があれば、公共機関やネットカフェでそうした重要ファイルに接することができます。必要な情報はネットワーク上のストレージから印刷して、あとは紙とペンで作業を進めます。

それと携帯電話の活用について。最近では海外で使用可能な携帯電話が増えてきました。それは海外の携帯電話会社へローミングを行って、日本と通話やメール交換を行うものです。今回のように緊急事態の場合には、地球の反対側に居ても時間差のまったくない携帯電話によるコミュニケーションは大変便利です。しかしながら、海外での通話・通信には、国内でのパケット通信料定額制サービスなどの料金割引サービスは適用されません。ですから海外での携帯電話による通話やメールの使いすぎには、十分に注意を払わねばなりません。

皆様が充実した成果をそれぞれの滞在先で収められることを心から祈ります。

iWork'08良い感じです

負債処理にMacBook ProとMacBookはフル稼働状態です。MacBook Proのキーボートは絶品ですが、高熱を発するのが玉に瑕。僕の両手はいつも熱せられています。

最近ではMacBookをいつも持ち歩いています。購入以来一年ちょっとを過ぎ、一昨日はじめて問題らしい問題が起きました。最近OSの起動が遅くなったと感じていたので、ディスクユーティリティでハードディスクを検証してみたら、ドライブボリュームが壊れていました。そこでOSの起動ディスクをDVDにかえて、修復作業を試みました。10分もたたないうちに、修復作業は完了して、今では再び以前のように快速な環境を回復しています。このような緊急の修復作業でも、Macは本当に簡単で快適です。

簡単で快適といえば、先月発売されたiWork'08を導入してみました。今回のアップグレードでは、新たにNumbersという表計算ソフトが加わりました。iWorkに含まれるPagesというワードプロセッサ、KeyNoteというプレゼンテーションソフト、そしてNumbersの特徴は、多くの場合デフォルトで用意されているテンプレートに従って情報を加え、ファイルを完成させるという作業過程にあります。既存のプラットフォームの上に、適宜情報を流し込むわけですから、操作は簡単です。

Numbersはまだ使い込んでいませんが、今回のアップデートで個人的に良いと思ったのは、Pagesの進化です。脚注機能をはじめ、美麗な文書作成を可能にする編集機能が充実してきました。今までのPagesはデスクトップパブリッシングソフト的な性格が強かったと思いますが、これでワープロに近づいた感じがします。

使い込めば使い込むほど、Microsoft Officeのへっぽこなのに慇懃無礼だというよくわからなさ加減に頭がきます。iWorkに比べれば、立ち上がりも遅く、よく落ちる。使用者が多いという理由だけで、なぜ15年以上も同じWordやExcelのようなソフトを使い続け、これからも固執しなければならないのか、理解に苦しみます。栄枯盛衰…そろそろMicrosoft Officeにばかり執着するのもどうかと思います。(結局、Windows3.1時代のVer.6くらいで実現されていたMicrosoft Officeの機能で十分なんですよね…というか、それで完成されていたといえる。)

フリーならばOpenOffice org,があります。Macならば、そうですね、今回のアップデートでiWork'08が今後のオフィススイーツの有力候補となったという感じです。とはいえ、結局毎日の仕事では、多勢に無勢でMicrosoft Officeを使わざるを得ませんが。

2007年9月 9日 (日)

ごめんなさい

ご無沙汰しております。大阪で生きてます。ブログが更新されない理由は、「負債」処理に奔走しているためです。「ブログ書いているくらいなら、原稿をはやくあげろ!」という声が聞こえます。気晴らしのブログにもむかうことももはや許されないのです。たくさん書きたいことがあるのですが、たくさん書かねばならぬことがあるので、しばらくこういう音信不通状態が続くと思います。

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