因果はめぐる
今年、僕の大学院の授業に一人の院生が参加してくれるようになった。大学院の授業は、これがはじめて。ただしスウェーデン語専攻の院生ではないので指導教官は別であり、論文・研究指導をするというものでもない。その院生はロシア語専攻の学生で、ロシア史を専門としている。僕は、大学生・院生時代、ロシア史を専門とする先生に主に研究の指導をしていただいた。そして、その関係でロシア史のゼミにも参加した。昔取った杵柄で、今、大阪外大にあってロシア語の院生と語ることができる。かつての東大西洋史のロシア史ゼミで一緒させていただいた皆さんには、ひたすら感謝するしかないが、因果はこうしてめぐる…スウェーデン語の専攻でロシア史の学生と指導するとは。(他にも、僕がかつて挫折した東欧史の研究者の方々との関係も、今の僕の様々な仕事に生きてきた。あちこちに顔を出しておいた伏線がいまになって生きているということ。)本当ならば、ロシア語かスウェーデン語を共有できる環境ならば、バルト海世界を取り囲む歴史的問題を扱ってみたいと思う。ヴァイキング、バルト海帝国、大北方戦争、ナポレオン戦争、社会主義…ロシアとスウェーデンを区切って考えるなんて、ナンセンスだと僕は思うから。
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