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2007年2月 6日 (火)

頭に電撃走る!

可能な限り自宅研修を強行しようと思うのですが、なかなか難しいです。しかし、それでも書斎に籠もってほんの少しだけ集中すると、おもしろい発想が電撃的にひらめきはじめるようになりました。

島根大学での報告は、「近世ヨーロッパの戦争史へのバルト海帝国の問いかけ」に決定。今回の報告はあえてスウェーデン史がどうこう…を報告する戦術は用いません。より大きな「近世ヨーロッパの戦争の見方を再検討する」という戦略には、最新の「バルト海帝国」論を踏まえ、そこから近世ヨーロッパにおける戦争の恒常化がなぜ起きたのかという問題にあえて問いかけを試みる戦術をとりたい。報告の要は、主権国家を単位とした諸国家間体系を前提としては近世ヨーロッパの戦争の本質を理解できないのではないかという、例によって(僕らしい?)冒険的な主旨。

17世紀バルト海世界に覇を唱えた「バルト海帝国」の最大の特徴は、政治・経済・文化のハイブリッドな体制にあります。どうも諸国家間体系という概念は、近代国家を単位としたモダンな方法概念であって、近世ヨーロッパの実態をどこまでくみ取っている概念か、個人的に違和感があります。(もちろんいずれはそうなるのですが。)Multi-Nationalだとか、Inter-Stateだとかといった概念に見られるnationだとか、stateだとかがまだすっきりと「純血」性をもって整理される前の時代は、(もちろんその時代にもnationやstateの原型はあるわけですが、)むしろ戦争の主体である国家は「雑種」性こそが特徴的。

「軍事革命」論の中から今でも生き延びている主張を活かすならば、戦争の量的拡大は必然的に人的・物的資源の動員量を増大させましたが、おそらくその資源動員を可能にする権威の正統性を主張する議論が展開されるなかで、「雑種」性は「純血」性への転換を萌芽的に始めると感じています。「雑種」性から「純血」性への転換は、必然的に新たな自己の認識と、同時に他者との差異が生み出されるわけで、認識レベルでの自己・他者の新たな対立図式の生成こそが、近世ヨーロッパにおける戦争を恒常化させた背景かと…例によって、妄想チックですみません。近世になぜ戦争や反乱が頻発したのか、古典的な「17世紀の全般的危機」論争にはケリがついていない感じがするのですが、僕はこんなところから迫ってみたいと思っています。

もう一つ。新しい大阪外大の共同研究プロジェクト立案中。これはまだちょっと言えないんですけど、僕がかつてお世話になった某業界を巻き込んだ革新的なプロジェクトにしていけそう。大阪外大の世界に広がる教育研究網、メディアを巻き込んだ産学の連携、そして何より次世代の歴史教育に向けた社会的メッセージ。これらの柱を連携させたプロジェクトの構想に、個人的には興奮を覚えています。順調に根回しが進めば、詳細はこの春以降に報告できるかも知れません。

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コメント

今頃気づいたのでコメントですが……
涎が出そうな内容の研究会ですね!
話は盛り上がりましたか?
内容がどこかに出ることはあるのでしょうか。
(読んでも判らないかもしれないけど――爆)

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