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2007年1月 3日 (水)

僕の大切な『キース』のこと

年が明けてこのブログの更新を復活させたら、是非紹介しようと思っていた場所があります。東三国にあるワンショットバー『キース』というお店です。昨年、大阪外大のなかでも特に仲の良い同僚に紹介してもらったバーなのですが、今やこのバーなしに僕の精神の均衡は保たれません。昨年は学内行政の関連で突如として膨大な仕事を担うようになってしまったわけですが、何か悩みや問題が起きる度にこのバーを訪れてはバーテンさんやカウンターに並んでいるその場限りのお客さんたちと話をし、鬱憤を晴らした後には「それがどうした!」という気分を得て勇躍帰途につくことを繰り返していました。

僕も酒好きですから、30半ばの弱輩とはいえ、いろいろなバーを巡って勉強させてもらってきたました。そして、この『キース』にいま行き着いています。いろいろと理由はありますが、特筆すべき最大の理由はバーテンダーの山本さんご夫妻のお人柄。バーテンとしての技術、話題の豊富さもさることながら、人を外見や肩書で見ることなく真摯に叱咤を与えてくれる厳しくも暖かい応対が、僕には心底ありがたい。僕には年上の兄や姉がおらず、学生時代は先輩方にそうしたものを求めていました。今、大阪にあっては仕事の悩みを打ち明けられる友人や先輩も少なく「先生」と呼ばれ頼られてしまう立場にありますが、ここではまるで別。今の大阪にあって、僕を「あほ!」と厳しく叱ってくれるのは、ここの山本さんくらいでしょう。奥さまとの掛け合いも絶妙で、帰りがけに頂く奥さまの笑顔には誠に癒される思いを得ます。失礼を許していただけるならば、山本さんご夫妻は今の僕にとって「大阪の兄姉」といった存在なのです。

特筆すべき理由の二つめは、山本さんのつくるお料理。酒についてはプロフェッショナルですから、的確においしく振る舞っていただけるのは当然です。しかし、この『キース』の目玉は山本さんのお料理にある。僕はあまり食欲旺盛なほうではないのですが、その日の体調と気分に応じて振る舞ってくれる山本さんのお料理は実にすばらしい。少食な僕がこの店ではいつでもお腹が空いてきますから。(今でも昨年3月はじめに精神的に参っていたときに振る舞ってもらったポークソテーの味は忘れられない。涙のでる味でした。)ショットバーでここまでのお料理を振る舞ってくれるところは、そう多くはないのではないでしょうか。『キース』の方向性はスペインのバールなのだとお話を聞いたことがありますが、その時々の時節に応じた食材を仕入れ、その食材の旨さを存分に引き出す山本さんのお料理は本当にすばらしい。(ヴェネンシアでシェリーを注いでくれる姿も凛々しいですね。)美味い酒と食事、そして音楽のあるこの店で、心身が癒されないはずがない。

特筆すべき理由の三つめは、この『キース』に集まる常連のお客さんたちの懐の深さ。類は友を呼ぶという言葉は、この店のためにあるような言葉で、山本さんご夫妻の懐の深さがそうしたお客さんを集めるのだと思います。大阪に友人の少ない僕はほとんど一人でバーに通っているのですが、それは酒を飲みたいからというのではなく、話を聞きたい、話をしたいという気分に駆られてのことです。山本さんご夫妻の振る舞ってくれる美味い酒と食事と楽しい雰囲気は、例えはじめて遭った人であっても、おおいに話を弾ませてくれる。だから、この『キース』というお店で過ごす時間は、弱輩の僕にとってはいつも楽しく、有意義なものとなっています。(最近『キース』のお客さんたちの間で、僕は「ゲロ先生」と呼ばれています。それは粗相をしたからではなく、サルトルの『嘔吐』の話ついでに「嘔吐なんてゲロのことなんだから、渋谷や梅田とかいけば、そこらじゅうに“実存”がぶちまけられている」っていう話で盛り上がった結果。ただしこのネタ、初出は東大駒場時代に哲学史を習った宮本久雄先生によるもの。学者の礼儀として出典情報をここに付記しておきます。)

最近、僕がこの『キース』をいろいろな人に紹介しちゃうものだから、最初に僕にこの店を紹介してくれた同僚はちょいと憤っているようです。ごめんね。でも、折角紹介してもらったこの店を僕は大事にします。(しかしこのブログで紹介しちゃって、西洋史の研究者や外大の学生たちが多く来訪するようになっちゃったら、マジどうしよう?)大阪以外にお住まいの方、とりわけ新幹線を利用される方には、このお店が新大阪の駅を出て、新御堂筋にまっすぐ歩いて数分のところにあることも付記しておきます。僕も新幹線を使った出張帰りにはよく立ち寄ります。東京から大阪へいらっしゃる方はちょいとはやめに新大阪に来て、このバーでひっかけてから帰京するってのは、最高じゃないでしょうか?

酒は人の友。飲み方次第で良い友にも、悪い友にもなるけれど、この友と良い関係を築きたいなら、東三国の『キース』を訪れると良いと思います。

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