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2006年2月 3日 (金)

「バルト海帝国」雑感

でもって前の発言から続けます…というか、コメントで「ながーい括弧の文章は読みにくい」と指摘されたので以下の内容を別の発言として整理します。

最近僕は17世紀におけるスウェーデンのいわゆる「バルト海帝国」の勃興は、従来の軍事史に言うようなグスタヴ2世アドルフによる軍事改革だとか、伝統的な外交史が説明するような三十年戦争での勝利だとかだけで説明できるものではないと思っているんです。20世紀以降における「北欧」的価値観の(とりわけ日本では無条件な)肯定的イメージの伝播を念頭に置きながら「北欧」の歴史を論じるには、ヴァイキング時代以来「野蛮」や「未開」といった言葉でしか大陸ヨーロッパで意識されてこなかった「北欧」イメージの歴史的転倒が、どこかで説明されなければなりません。

ここで想起されるのが中世も一段落ついたルネサンス以降のゴシック的世界観の問題で、それは一般的にはルネサンスによる古典ギリシア・ローマ(ラテン的)価値観の到来によって駆逐されたとされているわけです。しかし僕は17〜18世紀にはラテン的価値観への有力な対抗価値としてゲルマン的価値観の再発見され、三十年戦争以降、国制・軍制改革に裏付けられた北東欧諸国の活動にアクセラレートされる形で「北欧」的価値観の創造と肯定化への転換が起きていったのではないかとおぼろげながらに考えているんです。でもって、こうした肯定的な「北欧」的価値観の流布があってこと、多種多様な人材と地域を複合する「バルト海帝国」も実現しえたのではないかと感じているんですね。(モンテスキューが『法の精神』のいずこでかそんなあことをいってたなあ…。)

こんなことを想像するときに、例えば前の発言でご紹介した政治も経済も文化も包括してひろく文明観を語ろうとするような樺山先生の研究から受ける刺激は大です。で、今年の僕の課題の一つは「バルト海帝国」に関する文章を書いて、一つのケリをつけることです。

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