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2005年7月15日 (金)

常陸野ネストビール

今日の大阪はもはや梅雨明けかと思わせるとても蒸し暑い日でした。大学へ行くだけで、あるいは大学構内を歩いているだけで、「熔けそう」な感覚に襲われました。もはや教室のなかで集中して勉強できる気候ではないですね…いよいよ夏休みですか。こんな正常な感覚を失わせる異常な蒸し暑さ(…そういえば今年のストックホルムは酷暑らしい…スウェーデンで30度を超えるというのはクーラーがあまりない国なのでたいへんです)を忘れさせてくれるありがたいものと言えば、冷たく冷えたビールですね。

昨日田舎からうれしい贈り物がありました。それは木内酒造という茨城県の酒蔵が作っている地ビール「常陸野ネストビール」で、茨城生まれの人間としてはこんなに美味いものがあるだけで「茨城、よかった」と思える一品です。以前このブログで1990年代に時地ビール生産のブームがあったことを書きましたが、最近はこの地ビール生産のブームも一段落ついて本当に実力のあるビールのみが生き残っています。その筆頭格にあるビールが常陸野ネストビールです。様々な製法のビール(ないしはエール)がつくられており、ペールエールも、アンバーエールも…どれも水準以上のおいしさがありますが、ベストはホワイトエールで、これは2002年にロンドンで開催されたThe Brewing Industry International Awardsで第一位、2000年と2004年のWorld Beer Cup・Herb and Spice Beer部門で第一位を獲得したものです。どの種類のビールも、それぞれ甘い、渋い、爽やか、豊潤…といった味の個性がとてもはっきりと、そして深く刻まれた一品で、管見の限り、我が国における地ビール生産の最高峰にあるものではないかと思います。

木内酒造がなぜこれだけ美味いビールを短期間のうちに開発することに成功できたのかは、おそらく江戸時代以来の伝統ある老舗の酒蔵だということに一つの理由を求めることができるでしょう。かつての地ビールブームは一寸酒造りの伝統とは切り離されたところで盛り上がった感もありましたが、やはり酒造りの伝統、とりわけ水に対する鋭敏な感覚があればこそ、世界水準のビール生産を短期間で可能にしたのではないかと思います。こういうのを良い意味での伝統の「リ・デザイン」というわけですね。(「リ・デザイン」という概念・手法は、今をときめく北欧家具デザインの基盤が作られていったときに多様された考え方で、北欧ないしは世界中の伝統的家具のデザインに有用性を認め、それを現代生活に適合するようにアレンジするいわば「本歌取り」のような手法です。今日のデンマーク史のゼミで勉強しました。)

しかしホワイトエールの場合、コリアンダーなどを香り付けの副原料として用いるため、日本の酒税法では発泡酒に区分されるとは今回はじめて知りました…発泡酒という名前だけで忌避していては大変もったいないことになってしまいます。勉強になりました。こうした優秀な地ビールを口にしてしまうと、市販されている一般のビールや発泡酒は全く飲めなくなっていまいます…というか飲みたくなくなってしまいます。それほど劇的に美味しいわけで、もし近くで目にされたら是非試みに飲まれることをお薦めしますが、なかなかここ北摂ではこの常陸野ネストビールが売られていないということが問題です…ふふふ、そのかわり北摂には箕面ビールがあります。

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