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2005年6月10日 (金)

19世紀のノルウェー語

いやはや…今日は朝からうだるような暑さです。大学へ来るまでに汗だくとなってしまいました。大阪は暑い…本当に暑い。本州で一番暑いのではないでしょうか。

さて個人的に今熱くなっているのはノルウェー語史料を読むことです。19世紀後半のオスロ界隈のエリート階層によって書かれた史料ですが、たかだか100年くらい前の史料だと思ってたかをくくってはいけない…。これがなかなかどうして厄介なものです。

そもそも近代スウェーデン語あるいはデンマーク語は16世紀以降文法体系の原型が固まったとはされるものの、例えば僕の本来の研究領域である17~18世紀だと正書法が整っていないため人により綴りはかなりまちまちなのですが、現代のスウェーデン語あるいはデンマーク語の基礎をしっかりと身につけていれば読みこなせるものです。

しかしノルウェー語は先に発言したように19世紀に入ってからどう作り上げようかと議論されてきたものなため、とりわけ書き言葉の点でその人出身の社会階層と地域によって本当にバラバラで、混乱しきっています。これは例えばどの辞書を使えば良いのかという、日本人にとってノルウェー語運用にかかわる根本的な問題にもかかわってきます。

ノルウェーはオンラインの参考文献や資・史料の公開状況が比較的進んでいるので、例えばオスロ大学が公開しているDokumentasjonsprosjektetというポータルサイトを使うとたいへん便利なことは便利なのですが…

とりあえずBokmålとNynorskの辞書は、これまたオスロ大学が公開しているものがあります(これは便利だ)。

Bokmålsordboka
Nynorskordboka

また古ノルド語をオンラインで調べたいという場合には、やはりオスロ大学の公開している以下のものがありますね。

J.Fritzners ordbok over Det gamle norske sprog, dvs. norrøn ordbok

ここまで高度なものは必要ないという場合には、移民むけのノルウェー語辞書サイトがあって、初学者や現代のノルウェー語ならこれで十分でしょう。

LEXIN

で、翻って僕自身の抱えている19世紀後半の史料文ですが、同時代のデンマーク語(やはりオスロ界隈の社会的エリートによる文章なので)をベースに類推しながら読み解く必要がありそうです。近代ノルウェー史が「前衛」的国民国家だと前に述べましたが、にもかかわらず我が国の西洋史学研究で取り上げられてこなかった理由は、(ノルウェーが近代ヨーロッパ世界の辺境に位置するという問題以上に)こうした言葉の問題が大きかったのではないか…と実感しています。

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