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2005年5月26日 (木)

道具を大切にする

かつてとある番組で、シアトルマリナーズで活躍されているイチロー選手が、野球を上手くなるための極意はなにかと子供たちに問われたときに、「道具を大切にすることだ」と答え、バットやグローブを黙々と丹念に磨きあげる姿を見たことがあります。もとより我が国の精神風土には、例えば身近で多用した「道具」に魂を感じ、それとの別れの機会が訪れたときにはその魂を供養する風習(例えば、筆供養)がありますが、イチロー選手が語っていた「道具を大切にする」ということは、どの世界に生きる人にも通用することと僕は感じています。

例えば、僕が今働いている仕事では、筆記用具と(僕の場合)パソコンは絶対に欠かすことのできない大切な道具です。筆記用具については、学生の頃、万年筆はモンブラン、シャープペンシルはヤードレッドという「定番」に出会ってしまた(…というかより正確には、中学生の頃、モンブランとかパーカーとかいうような筆記具を世の「文化人」と言われる人たちがことさら愛用していることを知って以来、田舎育ちの丸坊主の「少年」はそんな道具を格好良く使える姿に憧れて勉強を続けてきたといったほうが良いかもしれません…)ため、これ以外のものを使うことはもはやありません。職人さんの手によって丹念に作り込まれた「道具」のできと耐久性はすばらしく、すっかり僕の手になじんだいずれの品もすでに15年以上の長きにわたって、僕の良きパートナーであります。

これがパソコンになるとパソコンはそれ自体消耗品としての性格が強く、一般的には筆記具のようにリペアが利かないものですから、寿命は短くなります。ノートパソコンの場合には、3年ももてばそれは大分「長生き」してくれたなといった感じです。しかしながらこれがIBMや東芝のパソコンになりますと、保守部品を一般の消費者も買い求めることができ、「メーカー保証の失効」を恐れず自分の腕の器用さに自信があれば、リペアを積み重ねて長く使い続けることができます。

東芝については正確にはそのことは公表はされていませんが、例えば秋葉原にある東芝製品販売の老舗チチブデンキ(ここは秋葉原の冬の風物詩である「おでん缶」の自動販売機を最初に設置した店としても知られています)のような良心的なお店に行けば購入することができます。IBMについてはパソコンの保守マニュアル(これは本来パソコン技師の方々むけに配布されるべきものなのですが)が公開されており、そのマニュアルに示された部品番号を調べ、部品のひとつひとつを注文することができます。最近、僕のコンピュータ環境の中心がMacに移りつつあることはすでにこの場で何度も発言していますが、Macの場合には世界中にいる熱心なMacユーザーが古いMacでもそれをひとつひとつの部品にばらし、それらの部品がインターネット上で取引されています。そんな環境があればこそ、かつて僕は本務校の研究室にうち捨てられていた古いPowerBook 2400cをひとつひとつの部品を購入して、リペアすることができました。

現在この発言を書いているパソコンは、IBMのノートパソコンThinkPad X40ですが、このパソコンも昨年購入してから、そろそろ一年を迎えようとしています。昨夏はスウェーデンやイングランドに持ち込み、つい先日は日本西洋史学会の公開シンポジウムでも活躍してくれました。(…ちなみに公開シンポジウムの際に、スクリーンに映っていた指は女性ではなく、僕の指でした…ごめんなさい…。)とてもとても頑丈な「道具」で僕の仕事に欠かすことのできないパートナーですが、だからこそ大事に使いたいという気持ちも強いです。最近はPDAを用いる機会が少なくなったので、かわりに何処へ出かけるにもこのThinkPad X40を持ち歩いていています。(…だから最近は「手ぶら通勤」をしなくなりました。あらためて思ったのですが、鞄って便利ですね。本がたくさん入ることにあらためて気づいたので、嬉しくて何冊も鞄に入れて持ち運んでいます…重いのが玉に瑕ですが。)そんな感じですからすでに筐体の塗装ははげ、キーボードもヨレヨレになりつつあります。

筐体の塗装については、自動車のボディ補修用の塗料(とりわけ英ホルツ社のもの)を用いて補修しています。僕は酒好きということもあって、自動車を運転しないどころか免許証さえもっていませんが、この年になってから「オートバックス」なんていう自動車用品のお店へはじめて足を踏み込んだら、自動車のボディーカラーは各社事細かにいろいろと用意されていて驚きました。しかも、ちょっとしたキズ補修用のタッチペンは色乗りもよく、乾燥後は着色の度合いもしっかりしていてパソコンの補修にも使えると思いました。

キーボードについては、もとより日本語キーボードは「無変換」だの「変換」だの無駄なキーが多く嫌いで、英語キーボードを個人的に好んでいますから、この際思い切ってThinkPad X40用の英語キーボードを発注しました。英語キーボードに換装しても何ら問題はありません。キーボードドライバを古いパソコンの規格であるAXコンピュータ用のキーボードドライバにする(…Windowsって古い資産と伝統の積み重ねの上にできあがっているんだと実感します…古い装置のドライバが入っていますからね。)と右Altキーが日本語変換の切替キーになり、ワンタッチでそれができますから、むしろ英語キーボードのほうが便利なくらいです。

今これを書いていてふと思ったのですが、(東芝はまだ良いほうだけど正式には保守情報は公開されていないと考えた場合)最近の日本のパソコン企業っていうのは寿命が来たらリペアを認めず「使い捨て」感覚で「どんどん消費してくれ!」といったふうに、次から次へと製品を出しまくっているような感じがしますね。節操のない企業の典型はSonyでしょうか。(だから業績も悪化しているんじゃないですかね。)それに対して、普通アメリカって国は大量生産・大量消費文化の典型って考えられているんだけど、IBMも、Appleも、日本なんかよりずっと"Do it yourself"の精神でものを大切にする道「も!」開かれているように思いました。

このように「ものを大切に使う」という精神に合致しているから、僕はIBMの製品を愛用してきたという経緯があります。しかし…パソコンのリペアにはそれ相応のリスクが伴います。筐体内部を自分で開けた瞬間から「メーカー保証」は失効し、なにか部品を破損させてしまったら、あとは自力でお金を払って修理しなければなりません。(例えば、上で紹介したキーボード交換も、確かに簡単な部類の作業ではあるのですが、キーボードとマザーボードをつなぐ薄く繊細なフレキケーブルは断線しやすいので、注意が必要です。)ですから、この発言はみなさんに部品交換などをお奨めすることを目的としたのではなく、道具は時代とともにかわっても「それを大切にする」という心はいつも持ち続けたいということを言いたくて、書いてみたものです。

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